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【禁聞】死刑囚の臓器利用 本人の同意なし

2014年03月14日

【新唐人2014年3月15日付ニュース】ここ十数年、中国大陸で行われる臓器移植が激増しています。死刑囚の臓器利用を疑う国際社会の指摘に対し、中国当局は、言い分をころころ変えてきました。最近、元衛生省の副大臣で中国人民政治協商会議の委員である、黄潔夫(こう けつふ)氏は取材を受けた際、死刑囚の臓器を組織的に利用しており、本人と家族の同意なしに臓器を摘出していることもあると認めました。

 

香港の日刊紙「明報(ミンパオ)」の報道によると、取材を受けた衛生省の黄元副大臣は、「大陸では市民から提供される臓器がずっと不足していたため、当局は組織的に死刑囚の臓器を利用してきた」と認めました。

 

しかし、臓器の利用は医者が裁判所や武装警察にと連絡して決めるなど、その過程は極めて不透明です。「本人と家族の同意は得るのか」との記者の問いに、黄副大臣は「同意を得るにはいたっていない」と答えました。

 

米国国際心身医科大学 陳彦玲元教授

「臓器を奪う行為を寄付という言葉で、美化してはいけません。法律上、死刑囚は行動能力のある人です。意識が混濁している死刑囚が臓器提供に同意しても、人権意識のある国では認められません」

 

大陸の人権派弁護士 劉衛国さん

「自由な身で行動能力があり、違法でなければ、臓器提供は認められます。しかし服役囚は行動も意志も自由ではないので、脅迫されたのか自分の意志なのか不明です」

 

黄元副大臣は、現在中国で提供されている臓器は、死刑囚から摘出したものより、市民からの善意で提供されたもののほうが多いと述べましたが、これに対し、専門家は不信感を隠せません。

 

米国国際心身医科大学 陳彦玲元教授

「台湾では、1987年から当局が(臓器の提供を)呼びかけました。20年経っても、臓器提供する市民は100人に達しませんでした。伝統的な考えはそう変わりません。中国人は遺体は五体満足であるべきだと信じているので、臓器提供を渋るのです。悲しみに暮れる遺族から同意を得るのも大変です」

 

黄元副大臣は去年8月、当局は臓器摘出と分配過程についての規定を定めたため、現在、移植用の臓器は公平で、透明かつ、オープンに利用されていると述べました。

 

これについて去年9月16日、「強制臓器摘出に反対する医師組織」は否定しました。この組織によれば、中国では臓器を摘出してから分配するまでの過程が不透明で、臓器の提供者などの情報も発表されていません。また、法輪功学習者を含めた良心の囚人からの臓器狩りの問題にも当局は口を閉ざしています。

 

「中国医療臓器移植協会」のデータによると、1994年から99年まで、大陸での臓器移植はわずか18500件でしたが、2000年から2005年までの5年間は6万件に上りました。では、急増した分はどこから調達したのでしょうか。当局は死刑囚だと主張しますが、人権団体、アムネスティによれば、2000年から2005年までに大陸で処刑された死刑囚は1616人しかいません。

 

当局は死刑囚からの臓器摘出をずっと否定していましたが、2007年1月、衛生省の報道官がBBCの独占取材に対し、大多数の臓器は死刑囚のものだと認めました。2009年8月、当局は英語版の「中国日報」で「移植に使われる臓器のうち、65パーセント以上が死刑囚のものだ」と発表しました。

 

米国国際心身医科大学 陳彦玲元教授

「『大紀元』が臓器狩りを暴露したので、当局はそれを隠蔽するため、死刑囚の臓器と述べたのです」

 

この件に関して調査を行ったカナダの人権派弁護士、デービッド・マタス氏とカナダ外務省の元アジア大洋州局長、デービッド・キルガー氏は、52種類の証拠によって、法輪功学習者が臓器狩りに遭っている事実を裏付けられると結論付けました。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2014/03/13/atext1080050.html(中国語)

(翻訳/河合 ナレーター/水田 映像編集/工)

 

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